過去に行われた何百もの広告キャンペーンについての調査は、アメリカ広告史上もっとも注目を集めたキャンペーンの多くは、実は単なるショーウィンドウ広告であったことを示している。

ニューヨーク五番街の光きらめくショーウィンドウのように、ショーウィンドウはスペースがふんだんに使われ、イルミネーションがきらめき、カラフルに金ぴかに彩られている。

しかし、それらのショーウィンドウは単に商品を陳列しているだけである。

単に商品を消費者に提示し、消費者自らに購買の判断を委ねている。

世界でもっとも華やかなショーウィンドウの前に立っている自分を想像してみてほしい。

繊細なライティング、華やかなアレンジメント、高度に洗練されたアーチストによる飾り付け。

製品は輝き、光り、問いかける。

黒テンのストールやセルリアン・ミンクの毛皮には理想的なセッティングだ。

シェルンベルジェかカルチェ、あるいはヴァン・クリーフ&アーペルのブレスレット、閉じ込められていた炎がブラック・ベルベットへ向けて解き放たれる。

唐の時代の馬の彫像、明の時代の花瓶、アーブッソン絨毯、象牙、宝石、サルカのシャツ、フェラガモの靴、チャネルやスキャパネリの香水等々にとって、ショーウィンドウは最もふさわしい舞台だろう。

こうした豪華絢爛な商品は、その高貴な性質ゆえ、我々の感覚的にはもはや「商品」ではない。

これらの「商品」は、本来的に、一部の熱狂的な金持ちのためのものであり、一般の大衆が購入することはまずなく、平たく言えば、決して買う事はないだろう。

さて、ではこれらの豪華絢爛な商品を裸にし、その気取った根性を取り除いてみよう。

グランド・ユニオン、ショップウェル、A&Pといったスーパーなどで売られている商品と同じショーケースに並べてみるのだ。

平凡なパッケージの洗濯洗剤、頭痛薬、胃腸薬等々といった商品とだ。

プリン、マーガリン、ケーキミックス、シェービングクリーム、歯磨き粉、タバコといった商品も一緒に並べてみよう。

さらに、シリアル、ローション、ペットフード、シャンプー、毛髪染めも並べてみよう。

この状態の前に50人の消費者を並ばせてみるのだ。

多分、ポイントは非常にシンプルで、議論を必要としないであろう。

消費者にこれらの商品が同じように見える状態にして、それぞれの商品が同じではないことを消費者はどのようにして知るであろうか?

消費者が、これらの商品のそれぞれのメリットを知らないとした場合、何がそれぞれのメリットを消費者に知らしめるのであろうか?

もし、消費者が特定のブランドを志向していた場合、何が他のブランドへスイッチさせるのであろうか?

ショーウィンドウ広告の芸術性は、広告コピーを代弁するだろうか?あるいは、それはさらなる説得力を加えるだろうか?

我々の調査結果は、そうした種類の広告には説得力が全くないことを示している。

ショーウィンドウ広告では引き寄せ率を獲得出来ない。

別の言葉で言えば、ショーウィンドウ広告の芸術性はディスプレーの芸術性ではあるが、広告の技術ではないということだ。

 

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