新規事業の研究 マーケティング ロゴの重要性③

私がクライアントさんにロゴの重要性をお話する時によく引き合いに出させていただく事例があります。それを皆さんにご紹介したいと思います。

アメリカのプロテスタント教会でアメリカ長老教会という古い教会があります。

長老教会(Presbyterian Church)は、スイスの宗教改革者ジャン・カルヴァンの神学を原点とする歴史のある教会で、カルバンの改革神学を学んだジョン・ノックスによりスコットランドへ広がり、スコットランド経由で新大陸アメリカへ伝わりました。

アメリカではスコットランドとアイルランドからの移民を中心に教会が形成され、アメリカのプロテスタント教会の主要な教派のひとつになります。アメリカ長老教会の各派はヨーロッパ各国からの移民を中心に構成され、多様な移民で構成されるアメリカならではの歴史的過程を経て成長してゆきます。


宗教改革者ジャン・カルヴァン

多数の会派から構成されていたアメリカ長老教会が、ようやくひとつまとまったのがつい最近の1983年のことです。アメリカ長老教会では、この統合を折に、教義や会派を超越した長老教会の共通理念を打ち出すシンボルをデザインすることを決めたのです(なお、今日のアメリカ長老教会は230万人の教会員と1万の教会とで構成されています)。

教会のシンボルをデザインするために、アメリカ長老教会は神学者、牧師、教職者、アーティスト、教会音楽家による8人のメンバーで構成されるタスクフォースを組織しました。そして、グラフィックデザイナーにはマルコム・グレアーが起用され、タスクフォースとともにデザインに着手しました。

当初、グレアーにはタスクフォースから以下のゴールが示されました。

1.長老教会のミッション(使命)を表明するシンボルをデザインすること。

2.感情豊かで、かつ人々を喚起するシンボルをデザインすること。

3.長老教会の秩序と組織を反映するものであること。

4.長老教会のバイタリティを現すものであること。

5.長老教会の神学的イメージと教義を統合するものであること。

6.主要二会派の統合を示すものであること。

実に多様なゴールが示されたわけですが、これをひとつのシンボルに集約することはかなり大変な仕事であることが想像できるでしょう。事実、グレアーはこの大仕事を終わらせた後、次のようにコメントしています。

「私は終日、あらゆる可能性に取り組んだ。連日、そして連夜だ。得られた僅かな時間に眠る時も、夢の中でシンボルのデザインに取り組んだ」

(ロゴの重要性④に続く)

 

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