新規事業の種 電子出版ビジネスの本格的幕開けか?①

来月からアマゾンがいよいよキンドルをリリースさせるのに先行し、ニコニコ動画が今月から全国124の出版社のマンガコンテンツなどを配信する電子出版事業を開始しました。楽天、アマゾン、アップル、そしてニコニコ動画と、国内の主だった電子出版ビジネスのプレーヤーがそぞろに稼働し、いよいよ我が国の電子出版事業が本格スタートした感を与えています。

そもそも、我が国の電子出版の歴史は相当に古く、インターネット普及以前のパソコン通信時代からテキストベースの電子出版事業が展開されていました。筆者もその初期のユーザーの一人ですが、当時のパソコン通信大手ニフティでもテキストファイルに収録された数々のコンテンツがオンラインで販売されていました。

前に某出版社の電子出版担当者の方とお話をした際に、日本の電子出版事業は歴史こそ長いもののなかなかぱっとしない時代が綿々と続き、「今年こそ電子出版元年だ」「いよいよ黒船がやってくる」といった類の話が出ては消える状況だったそうです。もっとも、これは今から大体一年位前の話ですから、今年起きた数々の電子出版を巡る動きを鑑みるに、隔世の感を新たにされるかもしれません。

さて、前に電子出版ビジネスの拡大を前提とした電子出版事業参入支援ビジネスが勃興するであろう事を書きました。今回は、具体的にどのような支援ビジネスが考えられるのかを考察してみたいと思います。

①コンテンツ電子化支援

これは、既にコンテンツを持っている著者・版元に対し、電子化そのものを支援するイメージです。流通のプラットフォームの分だけ電子化の作業が必要になるため、その部分を支援する必要が生じます。一部の既存の版元が実際に電子化を進めていますが、すべてのコンテンツを電子化するには相当のリソースと時間が要求されるでしょう。大半は外注されるでしょうから、そうした外注ニーズを取り込むことも考えられます。

②編集支援

欧米の電子出版の世界では、既にベストセラーのランキングに無名の新人作家が普通に登場するようになっているそうです。草の根ライターが自らのコンテンツをダイレクトに著者に配信して支持を得る時代になっています。日本もそうした時代になるのは間違いないでしょう。

一方、有象無象の草の根ライターの中から取捨選択し、あるいは編纂・編集してパッケージ化、企画化し、ひとつの総体的コンテンツとしてまとめ上げる仕事も登場してくると予想します。少し前にいわゆる「2ちゃんねる本」というジャンルのベストセラーが連発しましたが、これはそれをもう少し大きなスケールで展開するといったイメージかもしれません。

今まで版元が担ってきた広い意味での出版というスクリーニングのプロセスが、電子出版によって一度リセットされた後、新たなスクリーニングの機能が結局求められると思います。読者ニーズに立脚した、新時代の「電子出版編集者」が登場してくることになるのは間違いないでしょう。

(続く)

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