新規事業の研究 生きるために行う新規事業

私と同じ経営コンサルタントの仕事をしている人で、私が非常に尊敬している人がいます。歳は私より一回り下なのですが、五年ほど前に仕事でご一緒したことがあり、その時から付き合っている人です。ここでは、仮にAさんとしておきます。

経営コンサルタントとしては異色の人です。正直に言って学歴も弱いし資格をたくさん持っているわけでもない。のみならず若い頃は相当無理をしたようで、人生の行程で右往左往していた時期もあったようです。

しかし、Aさんはコンサルタントとしてクライアントから大きな支持を集めています。彼のアドバイスは実際的で具体的で、魂がこもっているのです。

学歴等がないAさんにとって、コンサルティングの源は彼自身が営んできた数々の事業です。家庭上の問題もあってわずか二十歳位で社会に投げ出されたAさんは就職もままならず、自ら生きるために自分で商売を始めるほかなかったのです。

人が嫌がる清掃業、飲食業、フランチャイズ事業、ネット通販事業、挙句の果てにはインターネットのSEOの商売にも手をつけました。驚くことにAさんは独学でHTMLやCSS等を学び、自分自身で自在に各種のサーバーを構築出来るまでの技術を身につけました。Aさんは、今でもコンサルティングの仕事を行う傍ら、インターネット事業を含めた自らの事業を複数展開しています。

Aさんのコンサルティングは、彼自身が実際に体験して学んできたことがソースですので、非常に具体的なのです。言うなればAさんが生きるために自ら始めた事業から学んだ実体験からアドバイスをするので、説得力が半端ではないのです。

Aさんは、好きだという理由から事業を立ち上げたわけではないのでしょう。Aさんは、生きるために、食べるために事業を立ち上げたのです。

現代の飽食時代の日本にあって、Aさんのようなケースはかえって珍しいと言えるでしょう。終戦直後であれば、誰もがAさんのように食べるために何らかの仕事を始めるという状況にあったのでしょうが、かえって今日では一種の懐古主義的現象に見えるかもしれません。

日ごろ経営の現場にいてちょくちょく思わされるのは、豊かな現代の日本においては、Aさんが持っているようなハングリー精神がほとんどの経営者において欠如しているという点です。多くの経営者はサラリーマン化し、あるいは世襲化し、生存本能そのものが退化ないし喪失しているのではないかと思わされるのです。

随分前に私は、「経営者よ、カネの苦労は買ってでもしろ!」というコラムを書き、世の賛否両論を浴びた事がありました。最近、同様か、あるいはそれ以上の憂いを覚えるのは、ひとえに私が保守化していることだけが理由ではないように思います。世の経営者の皆様には、改めてハングリー精神を覚えていただきたいと切に願います。

 

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