新規事業の研究 根拠なき目標設定は百害あって一利なし

新規事業を立ち上げる際、経営者は何らかの目標設定をすると思いますが、その際のポイントについて書きたいと思います。

目標設定の最大のポイントは、根拠のない目標設定をしないことです。ここで言う根拠とは、計画にかかわるすべての人が客観的に、かつ合理的に納得できる実現可能性の裏付けというか材料と言うべきものです。

私が知っているあるベンチャー企業の経営者は、ベンチャー企業の経営者にありがちな話なのですが、非常に壮大な経営目標を掲げるのを良しとしています。現段階の売上で5億円規模の人材サービス業を展開しているのですが、10年後の売上を200億円にすると豪語しています。

大変豪快な話で実に結構なのですが、その会社の社員に話を聞くと、異口同音で不同意の意見を聞かされるのです。よくよく話を聞いてみると、とどのつまり、その会社の経営目標にはなんら根拠なり裏付けがないのです。つまり、社長の単なる壮大な「夢」を目標として掲げているに過ぎないのです。

私は別に「経営者は夢を語るべきではない」と申し上げているのではありません。逆に「経営者は夢を大いに抱き、かつ語るべきだ」と考えています。しかし「経営者は目標と夢を混同してはならない」とは考えています。

根拠のない目標は益になるどころかかえって害になります。何よりも社員に社長の将来設計能力に対する疑問を持たれ、ひいては会社全体の成長実現性に対して不安と疑念を持たれてしまいます。

ゴルフの初心者がいきなり「俺は一年後に日本オープンで優勝する」と目標設定したところで周囲から変人扱いされてしまうだけでしょう。正常な精神の持ち主であれば、「一年後に100を切る」「三年後に平均で90台をキープする」「五年後にハンディ10になる」と、自分の能力や可能性に見合った目標設定をすることでしょう。

同様に、合理的な経営者は自社の能力や可能性に見合った目標設定をするものです。戦場の指揮官が自軍の戦力を総合的に俯瞰して無理のない作戦を立案するのと同様です。無理をせず、かつ一平卒まで奮闘させる作戦を冷静に緻密に組み立てるイメージです。

根拠なき目標設定は百害あって一利なしと私は考えます。会社の経営目標は、その会社の経営者の能力を推し量る重要なバロメーターであると思います。無能な経営者ほど突拍子もない、絵空事のような目標を無理やり掲げるものです。

特に新規事業を立ち上げる経営者においては、目標設定は合理的に、無理なく行っていただきたいと思います。その一方で「夢」はしっかりと抱き続けていただきたいと思います。

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カテゴリー: 新規事業を行う経営者の姿勢   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

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