新規事業を始めるきっかけ、あるいは具体的な方法としてM&Aが挙げられます。前回の記事でS工業の事例を取り上げましたが、S工業も当初、自ら新規事業を立ち上げるのではなく、まずは取引先の原料メーカーを買収することを検討したことを説明しました。M&Aは、既存の経営資源をただちに活用できるので、時間と立上げのエネルギーが省略できるメリットがあります。

M&Aはまた、買収側の企業の時間とエネルギーを省略できるメリットがあるだけではなく、被買収側の企業の投じたリソースを相続して活用出来るメリットもあります。

医療・介護の現場でもM&Aは行われますが、特に介護の有料サービスの現場においては、「二人の誰かが泣いて三人目が笑う」と一部で言われています。これは、例えば有料老人ホームを開設した最初の人が投資負担に耐え切れずに経営破綻し、それを引き継いだ二人目もM&Aの投資負担に耐え切れずに経営破綻し、さらにそれを引き継いだ三人目がようやく身軽になったその施設を運営して利益を挙げられるという実態を風刺的に表現したものです。M&Aは、特にそのようなプレパッケージ型再生が行われる場合においては、買収側に相応のメリットを与える可能性があります。

なお、プレパッケージ型再生とは、被買収企業の法的破綻によるデフォルトを前提とした再生スキームの事を言います。具体的には、民事再生法に伴うスポンサーシップや、破産申立てに伴う営業譲渡が挙げられます。被買収企業のデフォルトにより債務を一度消滅させて事業だけを買収企業に譲渡するスキームです。

長引くデフレ不況、経営者の高齢化、後継者問題等の影響により、中小企業のM&Aは今後増加してゆくと予想します。新規事業を模索、探索されておられる経営者におかれては、そうしたM&A情報にいっそうの注意を向けられることをおすすめいたします。

経営のご相談をお受けしています。お気軽にお電話(080-3478-3581)かメール(maeda@financial-i.co.jp)下さい。

(ブログランキングへのご協力をお願いいたします)


人気ブログランキングへ

にほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへ
にほんブログ村