新規事業の種の研究 劣位性がイノベーションを生む

競争戦略論の大家、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授は、特定の企業や産業においては、競争における比較的優位性よりも劣位性がイノベーションを生むことがあることに言及しています。資本や技術上の優位性よりも、劣位にあることがイノベーションを生むと言う考え方です。

日本のロボット産業は、1960年代後半にアメリカから技術ライセンスを得て
スタートしましたが、技術導入後、産業分野、とりわけ自動車等の製造業における労働力不足を背景に普及し、世界をリードする大産業に成長しました。

ロボット産業程に大きなスケールではなくても、劣位性がかえってイノベーションを生み出す事象はあちこちで見られます。

飲食業界は人手不足が常態化していますが、タッチパネルコンピューターやオーダーリング管理システムが居酒屋や回転ずしチェーンで普及し、進化を続けています。特に回転ずしチェーンで導入されているオーダーリング管理システムは原価管理システムと連動しており、業界の高水準な原価率水準を超越して利益を確保しています。

同様のイノベーションは今後、介護や医療の分野でも進んで行くことが予想されます。新規事業の種の探索分野として有望であると思われます。

現に介護の分野でも、人手不足を背景に介護ロボットの開発と普及が大きく期待されています。人出が足りないが故に労働生産性が高まるという現象は、日本の高度成長期においても実証されています。

 


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