(前号からの続き)
 ところが、百名の招待客のうち、発会日の当日に集まってきたのはたったのひとりでした。ふたりは非常に失望しました。しかしこのひとりの男こそ、信仰と聖霊に満ちた人、ウィリアム・J・ナイト青年でした。
 「私たちは、人と取り引きをしているのではないんだ。神と取り引きしているんだ」二人はこの言葉に励まされ、三人はしばらくひざまずいて祈りましたが、ウィリアム・J・ナイトは立ち上がって静かに言いました。
 「諸君、この会の名をザ・ギデオンと呼ぼう」
 これは、旧約聖書士師記六−八章に出てくる大勇士の名から採用したものです。
 さて、こうして始まった国際ギデオン協会は、今日その活動範囲は世界の85カ国に及び、会員数は約三万人という大きな組織体となりました。まことに神のなさることは、くすしくも妙ではありませんか。

(以上、中島彰著『教会生活入門』からの引用終わり)

 旧約の時代に活躍した勇士ギデオンの名を冠した国際ギデオン協会は、聖書の中のギデオンと同様、神に祝福されて大いに活動範囲を広げている。日本では1950年に支部が開設され、今日までに数多くの聖書を配布している。

 さて、このギデオン協会であるが、街で聖書を配っていると、よくエホバの証人に間違えられることもあるようだ。エホバの証人とは、「目覚めよ!」「ものみの塔」等の雑誌を街中で配布したり、家庭訪問して手渡したりしている人たちのことである。エホバの証人達も、「聖書を勉強しませんか?」などと言って声をかけてくるので、普通の日本人からすればキリスト教の人だと思われがちであるが、実はエホバの証人はキリスト教ではない。エホバの証人は、統一教会やモルモン教と同様、キリスト教会からは異端とされており、ここでは詳しく触れることを避けるが、色々な問題を抱える宗教団体であるとされている。よって、本コラムをお読みいただいている大兄大姉におかれては、ギデオン協会とエホバの証人を混同なさらないようにお願いする次第である。

 なお、このエホバの証人(組織名は「ものみの塔聖書冊子協会」)は、1884年にアメリカのチャールズ・ラッセルという人が始めたが、そのわずか4年後にギデオン協会が発足しているというのが面白い。また、エホバの証人は1949年に、ギデオン協会はそのわずか1年後の1950年に日本での活動を開始しているというのも実にシンボリックだ(エホバの証人の場合は「アメリカ本部による本格的活動の開始」)。漏れなどは、単なる偶然の一致では済まされないと考えてしまう。つまり、聖書の配布についての神の意志が働いているのではないかとどうしても思わされてしまう。エホバの証人の発足のすぐ直後にギデオン協会が発足して正しい聖書配布を始めるなど、どうしても大いなる方の意志を認めてしまわざるを得ない。なお、エホバの証人が使う聖書は「新世界訳聖書」という彼ら独自の聖書で、これまた非常に問題がある「聖書」とされている。詳しくは、この問題を写本レベルから詳しく調査しているSayed Faraj(サイード ファラジュ)さんのサイトをリンクするので、興味のある方はぜひお目通しいただきたい。

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Column "Hitorigoto"

Vol.30 ギデオン協会について Part2